がん保険に入るべきかなぁ。
2人に1人はがんにかかる時代って聞くし。。。
こんな悩みにお答えします。
この記事を書いた人
✔ ゆずの木(@shinTFP1)
✔ 小学校教師10年目
✔ FP3級
✔ 生命保険に入りすぎて、一時、月額最大9万円を支払うも、現在はほぼ解約して月額1,650円
✔ 妻子持ち
さて、早速ですが質問です!
みなさんは、自分がどんな保険に入っているか説明できますか。
これって、以外と難しいんじゃないでしょうか。
これは、大半の人が営業マンに勧められるがままになんとなく保険に加入しているからだと思います。
私もそうでした。保険を見直すまでは、どんな保険に入っているか全くチンプンカンプンでした。
そして、保険について見直し、勉強する中で「がん保険は不要」という結論にたどり着きました。
※実際はがん保険以外もいろいろ不要だという結論になりましたが、本記事ではがん保険に絞ってお話していきたいと思います。
本記事では、妻子持ちの私が、なぜがん保険を解約したのか、がんに罹患した場合はどう対応するのかに触れながらがん保険の考え方について解説していきたいと思います。
ぜひ、最後までお付き合いください。
私ががん保険を解約した理由
がん保険を解約した理由
私ががん保険を解約した大きな理由は、保険料に対するコスパが合わない!と思ったからです。
私が加入していたがん保険は終身タイプで保険料月額4,340円でした。
つまり、4,340円じゃ割に合わない!って考えた訳です。
保険の考え方は、「起きる可能性は低いけど、起きてしまったら取り返しがつかないこと」を避けることです。
私は、仮に保険に入っていない状態でがんに罹患したとしても取り返しがつく!と判断したのでがん保険を解約することにしました。
それは、以下のような項目を総合的に考えることで見えてきます。
1つずつ解説していきます。
がんにかかる確率
「2人に1人はがんにかかる時代」
だれもが一度は聞いたことのあるフレーズだと思います。
このフレーズは、私たちに不安を感じさせるためには非常にインパクトのあるフレーズで、営業マンにとっては、使い勝手の良いセールストークとなっています。
ですが、このフレーズには隠された情報があります。
正しく言い換えるなら、「亡くなるまでに、2人に1人はがんにかかる」という表現になります。
つまり、高齢になるほどがんに罹患する確率が高まり、最終的には2人に1人はがんになるけど、若いときのがんに罹患する確率は高くないということです。
例えば、30歳男性の場合
・今後10年間でがんに罹患する確率は0.6%
・今後20年間で見ても2.2%
そんなに高くないじゃん!
もう少し詳しく見てみましょう。
年代別のがんに罹患する確率は以下のようになります。
男性の場合
現在の年齢 | 10年後 | 20年後 | 30年後 | 40年後 | 50年後 | 60年後 | 70年後 | 80年後 | 生涯 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0歳 | 0.2% | 0.3% | 0.6% | 1.2% | 2.7% | 7.8% | 21.9% | 43.6% | 65.5% |
10歳 | 0.1% | 0.4% | 1.0% | 2.6% | 7.7% | 21.9% | 43.6% | 65.6% | |
20歳 | 0.3% | 0.9% | 2.5% | 7.6% | 21.8% | 43.6% | 65.6% | ||
30歳 | 0.6% | 2.2% | 7.4% | 21.7% | 43.7% | 65.8% | |||
40歳 | 1.6% | 6.9% | 21.3% | 43.6% | 66.0% | ||||
50歳 | 5.4% | 20.3% | 43.2% | 66.3% | |||||
60歳 | 16.2% | 41.1% | 66.1% | ||||||
70歳 | 31.7% | 63.6% | |||||||
80歳 | 56.6% |
女性の場合
現在の年齢 | 10年後 | 20年後 | 30年後 | 40年後 | 50年後 | 60年後 | 70年後 | 80年後 | 生涯 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0歳 | 0.1% | 0.3% | 0.7% | 2.3% | 6.3% | 12.4% | 21.2% | 32.8% | 50.2% |
10歳 | 0.1% | 0.6% | 2.1% | 6.2% | 12.3% | 21.1% | 32.8% | 50.2% | |
20歳 | 0.4% | 2.0% | 6.0% | 12.2% | 21.1% | 32.7% | 50.2% | ||
30歳 | 1.6% | 5.6% | 11.8% | 20.7% | 32.5% | 50.1% | |||
40歳 | 4.1% | 10.4% | 19.5% | 31.5% | 49.4% | ||||
50歳 | 6.6% | 16.1% | 28.7% | 47.4% | |||||
60歳 | 10.3% | 23.8% | 44.1% | ||||||
70歳 | 15.4% | 38.5% | |||||||
80歳 | 29.5% |
10年後、20年後スパンで考えると、そんなに高い確率とは言えないですよね。
しかも、がんに罹患したとしても現在の医療では死亡率もだいぶ低い水準になっています。。
がんの部位や性別によっても死亡率が異なるので、一括りに言うことはできませんが、働き世代にとっては、がんに罹患する確率が低く、罹患したとしても死亡する確率も低いというデータがあるということを知っておく必要があると思います。
がんの治療費の相場
そうは言ってもさ、低い確率に備えるのが保険なんじゃないの?
そう!低い確率に備えるのが保険です。
ですが、低い確率で起きたときに、どれだけの治療費が必要になるかということも考えなくてはなりません。
厚生労働省の調査によると、がんの種類や状態等にもよりますが、その治療費の平均はだいたい50万円~100万円の間で収まるということが分かっています。
私は、漠然と「がんの治療費って結構かかるんだろうなー。」くらいにしか考えていませんでしたが、このくらいの金額なら自力で何とかなりそうだと思い、それも解約の判断に至った要素になっています。
高額療養費制度
さらに、高額療養費制度を活用すると、月額の自己負担額の上限は約9万円になります。
高額療養費制度とは、日本の公的医療の一種で「1ヶ月の医療費が大きくなりすぎたら困るから、医療費が○円以上になったら○円を超えた分は社会保険でまかないますよ。」という制度です。
この上限となる○円は、各自の収入等によっても変わってきますが、ほとんどの人が9万円程度になります。
日本の公的医療の素晴らしいところです!
高額療養費制度の詳細については、協会けんぽのサイトをご覧ください。
しかもしかも!
私(地方公務員)の場合、高額医療費が支払われてもなお、1ヶ月の医療費自己負担額が2万5,000円を超える場合、その超えた分は地方職員共済組合から支給されるので、実質自己負担額の上限はなんと2万5,000円!!
先述したがんの罹患確率で治療費が月2万5,000円なら、保険に頼らなくても大丈夫だと思いませんか?
「先進医療」の勘違い
でも、先進医療を受ける場合、高額療養制度は使えないって聞いたで!
確かにそうですね。先進医療を受ける場合、高額療養制度を活用することはできません。
しかし、抑えておきたいポイントは、「先進医療」とは何か?ということです。
先進医療は、その言葉から最先端の医療のことだと認識してしまいそうですが、実はそうではなく、保険適用にすべきかどうか検証中の医療行為のことを指します。
実験中みたいなイメージかな。
しかも、「がんに罹患した人はみんな先進医療を受けるのか?」というとそんなこともありません。
厚生労働省の調査(平成26年)によると、がん治療を受けている人のうち、先進医療を受けている人の割合は0.17%となっており、先進医療を受ける可能性は極めて低いことが分かります。
しかも、適切な医療行為はどんどん保険適用化されているため、「先進医療」を受けられないことに、過度に心配しなくても大丈夫です。
貯金でがんに備える
以上述べたように、がんは、罹患する確率はそんなに高くない上に、治療費もそんなに高くありません。高額療養制度という制度もあるので、月額の医療費上限は2万5,000円で抑えられます。
ということで、私は、がんに対しては貯金で備えることにしました!
いくらあればがんの治療費に備えられるの?
アフラックの調査(2019)によると、がんの治療期間の平均は約1年4ヶ月となっています。
1年4ヶ月の間、毎月2万5,000円を医療費として支払ったとしても総額は40万円です。
つまり、地方公務員だと40万円の備えがあればがんの治療が可能ということになります。
ただし、上記の計算はあくまで平均値を使ったものなので、私は多めに見積もって100万円を医療費に使えるお金として備えています。
がん保険はがんに罹患したときしか活用できませんが、貯金は様々な用途に活用できるのもメリットです。
本当に必要な保険に入ろう!
保険は家、車と並んで人生三大支出の1つです。
汗水流して稼いだお金を不要なものに支払うのは避けたいですよね。
保険は、時には私たちを守るためにとても必要なものですが、だからと言って何でもかんでも入ってしまうのはよくありません。
本当に必要な保険は何なのか、自分で分かった上で加入することが大切です。
それでは、本記事が読者さんの保険の見直しのきっかけになってくれたら嬉しいです。
特に、地方公務員にとっては地方職員共済組合という力強い味方がいるので、そういう制度も込みで判断していった方がいいですね。
さいなら~♪
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